消火設備の点検時の放水受け皿に、散水用としも活用可能な貯水槽

ビルや工場などに設置されている消火設備の点検は、法律で義務付けられている重要な作業です。

中でも泡消火設備は、点検時に実際に泡薬剤を放出して確認を行うケースもあり、その際に発生する「泡混じりの放水」をどこに受け止め、どう処理するかが大きな課題となります。

特に、地下駐車場や立体駐車場、屋上、仮設設備など「排水設備が整っていない場所」では、受け皿がないことで点検が進められないという問題が発生することもあります。

そこで注目されているのが、「仮設タンク(仮設型の貯水槽)」の活用です。

点検時の放水受けとしてだけでなく、泡薬剤を中和・処理したあとは散水用タンクとして再利用することで、廃水処理のコスト削減やSDGs対応にもつながります。

 

消火設備点検時に発生する「泡」の処理課題

泡消火設備の点検とは?

泡消火設備は、火災発生時に泡を使って燃焼物の空気を遮断し、延焼を防ぐ装置です。

主に駐車場、化学工場、倉庫などで導入されています。

点検では、配管の詰まりやポンプの動作確認のために実際に泡を噴出させる必要があるケースもあり、その際に生じる「泡を含んだ放水」を処理する手段が必要になります。

 

排水インフラがない場所では仮設タンクが有効

泡消火設備の点検時に困るのが「受け皿がない」という状況です。

地下駐車場や高所、仮設現場など、排水溝や排水処理設備が整っていない場所では、点検がスムーズに行えません。

そこで、仮設タンクを設置することで、泡を含んだ放水を一時的に貯めることが可能となり、安全かつスムーズな点検が実現できます。

 

散水用仮設タンクとしての再利用が可能

放水を「受け皿」にしてから「散水用水」として再利用

仮設タンクに貯めた泡混じりの放水は、中和剤やろ過処理によって泡成分を処理することで、散水用の水として再利用することも可能です。

建設現場や土木現場では、粉塵対策や地面の沈静化のために大量の散水が必要とされます。

点検時に使用した水を廃棄するのではなく、こうした現場で再利用することで、コスト削減・環境負荷低減にもつながります。

 

散水管理でも活用できる仮設タンク

農業・建設現場の散水用としてもニーズ増加

泡消火設備の点検以外にも、仮設タンクは「散水用」として多くの現場で活躍しています。

例えば、

・建設現場での粉塵抑制用散水

・畑や農地での仮設給水タンク

・散水栓が遠い場合の中継貯水

など、「水源から離れている」「散水量が多い」といった課題に対して、仮設タンクは柔軟に対応可能です。

 

パイプ式貯水槽・貯水タンクをご紹介

弊社では、消防設備点検時の放水受け皿として、また建設現場・農業現場での散水用として活用できる、

パイプ式貯水槽」「貯水タンク」「仮設プール」をご用意しています。

用途や設置場所に応じて最適なタイプをお選びいただけます。

パイプ式貯水槽

パイプとプールシートを組み合わせて設置する組立式の貯水槽です。

工具不要で設営でき、短期の現場利用から長期の仮設設置まで幅広く対応できます。

放水量が多い場合や、大量の水を一時的に受け止めたい・散水したい場合におすすめです。

 

貯水タンク

空気を入れるだけで設営可能なエアー式のタンクで、約15分程度で設置が完了します。

搬入経路が狭い場所や、短期間のみ使用したい現場での活用に最適です。

設営・撤去のスピードが求められるシーンでも手軽に対応できます。

 

仮設プール

高さ約50㎝の浅型設計で、レンタル在庫は長さ5m・7m・10mの3サイズをご用意しています。

もちろんお客様のご希望のオリジナル製作も可能です。

プール型で幅広く放水を受け止められるため、放水範囲が広い現場や散水テストに適しています。

 

今回ご紹介した3商品とも素材はPVC(ポリ塩化ビニル)です。

基本的に水以外のご利用も可能ですが、場合によっては事前に生地のサンプルをお送りし、問題なくご利用できるか確認することも可能です。

「こんなものを貯めたいんだけど・・・」とご不安がある際は、お気軽にご相談ください。

 

レンタル利用でコストを最小限に

仮設タンクは購入だけでなく、短期レンタルでも利用可能です。

・点検時の1週間のみ

・建設現場の1か月工期のみ

といったスポット利用であれば、初期費用を大幅に抑えることが可能です。

 

最後に

泡消火設備の点検時や、建設現場での散水管理において、「仮設タンク」は非常に有効な選択肢です。

泡混じりの放水を安全に受け止める“受け皿”として機能し、処理後は“散水用水”として再活用できるため、コスト削減・SDGs・作業効率のすべてを両立できます。

排水が困難な現場や、仮設対応が求められる場所においては、こうした「受け皿+散水タンク」の兼用運用が、今後ますます求められるでしょう。

消防設備点検に携わる方、建設現場の管理者の方は、ぜひこのような仮設タンクの導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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